2020年02月17日

石狩屋旅館の食彩のしおり / 鶴岡街宿企画から転載でご紹介

鶴岡街宿《鶴岡旅館組合》ブログ企画に合わせご用意した当館提供のお料理を、転載でご紹介します。
本企画では鶴岡の魅力あふれる食の世界を素朴な一汁三菜をベースとした食膳スタイルにする事で、鶴岡伝統の一品から現代風のアレンジを加えて作るオリジナルの一品まで、鶴岡ならでは季節感や地域色を生かした食の世界をご紹介する事をテーマにしています。
企画についての詳細は鶴岡街宿《鶴岡旅館組合》公式ホームぺージをご覧下さい。


※今月のテーマは「創作・アイディア・遊び心」(共通)

石狩屋旅館の食彩のしおり / 鶴岡の旅 食彩のしおり 二月

石狩屋旅館の食彩のしおり / 鶴岡の旅 食彩のしおり 二月

◆ 二月の献立

風呂吹き大根の葱味噌掛け
山形牛ぶつ網焼き
鯵のたたきオリエンタル風
帆立稚貝のお味噌汁
・ 弁慶めし(地元農家から直接仕入れた庄内米を使用)
・ 香のもの(白蕪の糠漬)


石狩屋旅館の食彩のしおり / 鶴岡の旅 食彩のしおり 二月

Q これはどんなお料理ですか?
A お出汁をしっかり含ませた瑞々しい大根に長葱を刻んで合わせた味噌をご用意しました。
Q 白い湯気が立ち上がって、温まりそうですね。
A 煮ものなど、柔らかくて甘い大根は冬が旬でもありますので、雪のちらつく寒い日なんかにはとてもホッとする料理ですね。当館ではこの大根に長葱の香りをふんだんに混ぜ込んだ甘味噌を載せ、今日はさらに小口に刻んだ浅月かけてご用意しました。


石狩屋旅館の食彩のしおり / 鶴岡の旅 食彩のしおり 二月

Q これはどんなお料理ですか?
A 山形牛の肩ロースを豪快にぶつ切りにし、網焼きにしています。
Q わざわざ網焼きにしているところがポイントですね?
A そうですね、フライパンやグリルパンでは出しにくい牛肉の香ばしさをシンプルな荒塩と胡椒、ガーリックで味付けしています。天に載せた山葵をつけて食べて頂くと、山葵の爽やかな香りと辛味が牛肉の香ばしさを引き立ててくれると思います。豪快にカプっと口一杯に頬張って食べて欲しいですね、笑


石狩屋旅館の食彩のしおり / 鶴岡の旅 食彩のしおり 二月 石狩屋旅館の食彩のしおり / 鶴岡の旅 食彩のしおり 二月

Q これはどんなお料理ですか?
A 脂の乗った鯵をたたきにし、たっぷりと載せた香味野菜と東洋の国々を想起する様な醤油ベースのチリソースで頂きます。
Q チリソースなんですね?
A 唐辛子の辛味を使うと言う意味で、そうですね。
まぁ今回は「創作」がテーマという事で、少し遊び心をもっての一汁三菜をご用意してみました。さすがに普段は宿で提供する事のない庄内地方伝統の弁慶めしなんかも組み合せてみるのも楽しいのではないかと、何気に全力で遊び心って感じですね。
この冬は海水温の高止まりなんかもあってか真冬でも脂の乗った大きめの鯵が手に入るんですよね。皮面を残したまま焼き霜を入れる事で天然鯵の香ばしい脂を生かせますし、そこに醤油ベースのソースを使ってコクのある唐辛子の辛味やゴマの香り、柑橘系の酸味を加える事で「あれ?この味、どこかの国で食べた記憶が...」そう想って頂ける様な無国籍料理的な一品にしてみました。最近は観光に留まらずお仕事でお泊まり頂くお客様の中にも東南アジア系の外国人の方が散見される様になってきましたので、どこか懐かしく感じる料理であるかもしれません。

そして、さっきも触れましたが、白飯の代わりにご用意した弁慶めしは当地の伝統料理なんです。最近はここまで手をかけておにぎりを作る人は減ってきましたが、味噌焼きおにぎりにしたご飯をさらに塩漬けにした青菜の葉で包み、またサッと網焼きにして出来上りです。ここ鶴岡は古くからの農村文化が食文化にも影響していますから、きっと農作業で田畑に出た農家の方々が手軽に美味しく食べられて保存も効く、そんな意味合いで広く浸透しここまで残されてきた料理じゃないかと思います。今風に言うなら究極のモバイルランチ、素手で食べられるお弁当ですよね。下に敷いた笹の葉も防腐効果があると言う事で、当時は弁慶めしもこんな大きな笹の葉に包まれて田畑にたがいて(たがく:方言/持つの意)行ってたのかもしれません。弁慶めしがかなり大きめなのは、この後私のお昼ご飯になるからですよ(真顔)

最後に、実は今日料理を盛りつけたの黒塗りのお膳と黒塗りの器たち、終戦から戦後と当館で実際に使っていたお膳なんです。こうして盛りつけられた膳料理って、もぅ70年以上前の風景でもあるんですよね。実は私も使ったのが初めてな、ここが新しいも古いもおおいに入り乱れた、最後の遊び心でした、笑

_ありがとうございました。

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posted by 石狩屋旅館NEWS at 17:55| 鶴岡の食あれこれ

2019年10月07日

石狩屋旅館の食彩のしおり / 鶴岡街宿企画から転載でご紹介

鶴岡街宿《鶴岡旅館組合》ブログ企画に合わせご用意した当館提供のお料理を、転載でご紹介します。
本企画では鶴岡の魅力あふれる食の世界を素朴な一汁三菜をベースとした食膳スタイルにする事で、鶴岡伝統の一品から現代風のアレンジを加えて作るオリジナルの一品まで、鶴岡ならでは季節感や地域色を生かした食の世界をご紹介する事をテーマにしています。
企画についての詳細は鶴岡街宿《鶴岡旅館組合》公式ホームぺージをご覧下さい。


石狩屋旅館の食彩のしおり / 鶴岡の旅 食彩のしおり 十月

石狩屋旅館の食彩のしおり / 鶴岡の旅 食彩のしおり 十月

◆ 十月の献立

秋味和え
鰆の味噌漬け焼
黒ソイの薄造り
黒ソイの潮汁
・ ご飯(地元農家から直接仕入れた庄内米を使用)
・ 香のもの(胡瓜の辛子漬け)


石狩屋旅館の食彩のしおり / 鶴岡の旅 食彩のしおり 十月

Q これはどんなお料理ですか?
A 秋に美味しい食材を和えものにまとめてみました。
Q とても秋らしい見た目なのですが、この料理はどんなところに特徴があるのですか?
A はい、庄内では秋も深まった頃に手に入る地元産の食材だけで作っています。山で採れる原木なめこ、里で採れる紫色の菊「もってのほか」、そして海で採れる鮭のいくら。それぞれの味が最大限生かせる様に個々に味付けし、最後に和える事で豊かな味わいの一品に仕上げています。青味に使っているのは小松菜ですが、パリパリとした小松菜の茎の食感や程良い青臭さ(?)もあってこの和えものにはなかなか欠かせない引き立て役になってくれています。


石狩屋旅館の食彩のしおり / 鶴岡の旅 食彩のしおり 十月

Q これはどんなお料理ですか?
A 庄内では「おばこさわら」の名で売られていますが、ここでは独自にブレンドした合わせ味噌に漬けて焼き魚にしています。
Q おばこさわらは庄内だけの呼び名なのですか?
A そうですね、ここで獲れる鰆は大きさ的には鰆と呼ばれる前(出世魚)の「さごち」に近いのですが、鮮度を保つために新鮮なうちに神経抜きを施し、締りの好い身が特徴となっています。流通先の関東などでは生食用に重宝されている様ですが、庄内には他にもいろいろ美味しい魚が溢れています。当館では鰆に最も合う調理法として、まずは独自にブレンドした甘めの白味噌に漬けて焼き魚としています。
本日はそこに付け合わせとして焼オクラのアンチョビソース掛けと、口直しに花茗荷の土佐酢漬け、紫蘇の実の香煮を添えています。


石狩屋旅館の食彩のしおり / 鶴岡の旅 食彩のしおり 十月

Q これはどんなお料理ですか?
A 庄内の呼び名では「どこ」と親しまれている黒ソイを薄造りにしました。
Q 黒ソイはどんなお魚なのでしょうか?
A ソイと言えば一般にはやや赤みを帯びた真ゾイを思い浮かべると思うのですが、黒ソイは文字通り赤みを帯びると言うよりは全体的に黒いのが特徴です。生食用としては真ゾイを凌ぐ美味しい魚です。淡白でクセが無く、脂の乗りも良い上に身も引き締まっていて、庄内では3シーズンを通して美味しいお刺身の代表格とも言えます。
せっかくの脂の乗った美味しい淡白なお魚ですから、本日はこの黒ソイの荒を使って潮汁も添えています。脂の乗った黒ソイをぜひ庄内で味わって頂きたいですね。

_ありがとうございました。

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posted by 石狩屋旅館NEWS at 12:41| 鶴岡の食あれこれ

2019年07月27日

鶴岡の食あれこれ 〜 夏のお味噌汁二品

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東北の日本海に面した庄内地方の夏の味覚と言えば岩ガキをはじめ、この地ならではの海産物のみならず、多くの農産物や天然の山野草など、どれ一つを取ってもこの地には欠かせない個性あふれる食を形成していますが、、
今日は私の好きな夏のお味噌汁を二品、ご紹介したいと思います。


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まずは黒っぽくてお椀からはみ出すほど大きな二枚貝のお味噌汁。
この貝、名前を「イガイ」と言います。
貝ですからイガイをイ貝と書いても間違いないんだと思いますけども、イ貝は似た形状のムール貝やムラサキ貝とも違う日本海ならではの固有種なんですね。
お味はと言いますと、とても風味豊かな磯の香りとお出汁が沁み出してこれまたとても美味しい。
太平洋側で獲れるムール貝なんか、例えばこれと似た形状の小さな貝もありますけど、小さいから沢山入れちゃえーとお味噌汁にしても決して同じだけ満足出来る味にはならないんですよね。
大きなものでは大人の手のひらよりも大きく育つものもあって、食べ応えも最高なんですよ。

このイ貝、鶴岡の飲食店では「笑貝」と書いてメニューにお出ししているところが多いんです。
私も当館では笑貝としてお出ししています。まぁ固定メニューではないのでそんな気持ちでお出ししているってだけなんですけどね、笑
じゃあなぜ笑貝なのかと言うと、こうなのです。

イガイ(イ貝) → 呼びやすく地元のなまりも混じって → イゲェ → イゲ → エゲ → 漢字を当てはめて → 笑貝(えげ)

ぜひ鶴岡にお越しの際は、地元料理を堪能できるお店で「笑貝」を探してみて下さいね。


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そしてもう一品は、これも夏の庄内浜で採れた新鮮な「生もずく」を使ったお味噌汁です。
一般にもずくと言えば「もずく酢」なんかで頂く茶色のプリプリした食感の海藻ですよね。
産地もだいたいは沖縄産でしょうか、一度塩で漬け込んだものを戻して利用されるもずくですよね。
日本の都市部にお住まいになっている皆さん的には、だいたいそんな印象しかないと思います。
でもこれが庄内浜という本場で採れて料理になると、、
とにかく緑色が鮮やかで、どこまでもヌルヌルしてて、その上歯切れがよいシャキシャキした食感が最高に美味しいです。

当館ではこの地元産「生もずく」の利用法としてお味噌汁に使ってお出しもしています。
もちろん利用方法は沢山あって、もずく酢にしても当然美味しいですし、ただ単に生姜醤油でお浸しにして頂いてもまったく問題ありません。
今回私がこの生もずくのお味噌汁をご紹介する唯一他の料理と明確に違いを感じる部分は何かと言うと、やはりお味噌汁にした時に感じる風味豊かな磯の香りでしょうか。

今回ご紹介した「笑貝のお味噌汁」と「生もずくを使ったお味噌汁」、ぜひ本場鶴岡でご賞味頂ければ嬉しく思います。



そして、これは余談なのですが、、

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庄内浜で採れる海藻には「えげし」なる海藻があります。
これまたお味噌汁に放すと今にも溶けてしまいそうなほど柔らかな食感と独特な磯の風味が美味しい海藻なんですけども、、
この「えげし」の名前の由来についても私なりに気づく事があるんです。
先ほど、お味噌汁のご紹介で取り上げた「笑貝(えげ)」、えげと、えげし。似ていますよね?
これ、私が思うに「えげし」とは「えげ糸」、笑貝の糸という意味じゃないかと思っています。
なぜかと言うと、、あるんです!笑貝の糸!笑

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お気づき頂けますか?
地元で笑貝と呼ぶイ貝には、大きくなると毛が生えてくるんです。
お味噌汁なんかにして食べる際にはこの毛の部分を指先でつまんで身の部分をパクっと食べるんですけど、「えげし」なる海藻はこのイ貝の毛(糸)に似ている事からそう呼ばれる様になったんじゃないかなと。
さぁ、真偽のほどはどうなんでしょうか.....
気になる方はぜひ現地で調べてみて下さいね。
そして、ぜひ私まで調査結果をお知らせ下さい(*>ω<)
posted by 石狩屋旅館NEWS at 14:20| 鶴岡の食あれこれ

2019年02月08日

石狩屋旅館の食彩のしおり / 鶴岡街宿企画から転載でご紹介

鶴岡街宿《鶴岡旅館組合》ブログ企画に合わせご用意した当館提供のお料理を、転載でご紹介します。
本企画では鶴岡の魅力あふれる食の世界を素朴な一汁三菜をベースとした食膳スタイルにする事で、鶴岡伝統の一品から現代風のアレンジを加えて作るオリジナルの一品まで、鶴岡ならでは季節感や地域色を生かした食の世界をご紹介する事をテーマにしています。
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石狩屋旅館の食彩のしおり / 鶴岡の旅 食彩のしおり 一月

石狩屋旅館の食彩のしおり / 鶴岡の旅 食彩のしおり 一月

◆ 一月の献立

生鱈子の醤油漬
春先取りの天ぷら盛り合わせ
豚白モツの味噌鍋
ぎば藻のお吸いもの
・ ご飯(地元農家から直接仕入れた庄内米を使用)
・ 香のもの(青菜と大根のおみ漬け)


石狩屋旅館の食彩のしおり / 鶴岡の旅 食彩のしおり 一月

Q これはどんなお料理ですか?
A 今の時期に旬を迎える寒鱈の大きな鱈子を醤油漬けにしたものです。
Q 普段見る辛子明太子の様な小さな鱈子ではないのですね?
A はい、大きな真鱈の卵巣ですからほぐして使います。臭みのない新鮮な鱈子を醤油ベースの漬けダレに漬けて味付けします。旨味を出すために昆布を千切りにしたものと、そしてこれは庄内の伝統料理でもあるのですが、生イカ、ここではヤリイカを細めの短冊に切ったものも合わせて仕上げています。お酒のつまみとしても美味しいですが、ほかほかのご飯にたっぷりのせて食べるのも鶴岡の冬ならではの楽しみ方かと思います。


石狩屋旅館の食彩のしおり / 鶴岡の旅 食彩のしおり 一月

Q これはどんなお料理ですか?
A 春の先取りとして葉ものの山菜をふんだんに使い、海老と共に天ぷらの盛り合わせにしました。
Q 今、外は吹雪なんですが、こんな季節にも山菜が手に入るのですね?
A 吹雪、そうですね、笑。近年は新春の料理に向けていろいろな山菜が出回る様になっています。雪国の冬は一面真っ白な雪で覆われますから、ここに住む私たちとしては何かと緑が恋しい季節なんですよね。そんな時だからこそ春を感じる山菜の緑は格別美味しく感じるんだと思います。今日はウルイやこごみ、独活やタラの芽、孟宗筍などを使っています。


石狩屋旅館の食彩のしおり / 鶴岡の旅 食彩のしおり 一月

Q これはどんなお料理ですか?
A 庄内産の豚白モツを主役に味噌味の鍋仕立てにしました。
Q 熱々なのでとても美味しそうな香りがするんですけども?
A はい、味噌仕立ての出し汁におろしニンニクをほんの少し入れていますから、とても食欲を誘う香りですよね。当館ではそこに生の段階から三度お湯を通して完全に臭みを抜いたぷりぷりの白モツを使っていますから、モツ本来の味をしっかりと味わって頂けると思います。今回は一味唐辛子を少し多めに振りかけていますが、お客様にお出しする際は当日の献立全体のバランスを考えて、仕上がりに酸味のない国産のキムチやニラを載せて辛味噌味の白モツ鍋にする事もあります。冬は温まりますよ。

_ありがとうございました。

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posted by 石狩屋旅館NEWS at 09:22| 鶴岡の食あれこれ

2018年09月18日

石狩屋旅館の食彩のしおり / 鶴岡街宿企画から転載でご紹介

鶴岡街宿《鶴岡旅館組合》ブログ企画に合わせご用意した当館提供のお料理を、転載でご紹介します。
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石狩屋旅館の食彩のしおり / 鶴岡の旅 食彩のしおり 九月

石狩屋旅館の食彩のしおり / 鶴岡の旅 食彩のしおり 九月

◆ 九月の献立

畑三味の巴巻 胡麻だれ掛け
庄内芋煮
秋鮭の味噌粕漬け焼き
焼き鱈のお吸いもの みぞれ仕立て
・ ご飯(地元農家から直接仕入れた庄内米を使用)
・ 香のもの(藤沢かぶの甘酢漬け)


石狩屋旅館の食彩のしおり / 鶴岡の旅 食彩のしおり 九月

Q これはどんなお料理ですか?
A これからの季節に美味しい野菜を巴に巻き、甘めの濃厚な胡麻だれで頂きます。
Q 三つ巴、三種類のお野菜を巻いているのですね?
A 今日はこれから寒くなるにつれ何かと美味しく頂ける白菜、春菊、それとからどりを使っています。からどりとは里芋の茎の部分で、全国的にはズイキ、あるいはダツとも言いますが、山形は里芋を使った芋煮でも有名ですよね。茎も余さず使うところは鶴岡の食文化の一つでもあると思います。


石狩屋旅館の食彩のしおり / 鶴岡の旅 食彩のしおり 九月

Q これはどんなお料理ですか?
A 内陸部では牛肉醤油味で知られていますが、これは庄内地方を中心にした豚肉味噌味の庄内風の芋煮になります。
Q 庄内風の芋煮の美味しさのポイントはどんなところになるのでしょう?
A 庄内地方は古くからの豚肉の名産地ですから、その美味しい豚肉を使っての味噌味とくれば、少しずつ涼しさが増してゆく雪国の秋にはピッタリではないでしょうか。庄内でも地域によっては酒粕を使うところもある様ですが、当館では熱い料理では好き嫌いの分かれがちな酒粕ではなく"あるもの"を隠し味に使っています。現代の若い皆さんにも馴染みやすいコクと深い味わいの庄内芋煮になっていると思いますよ。


石狩屋旅館の食彩のしおり / 鶴岡の旅 食彩のしおり 九月

Q これはどんなお料理ですか?
A 秋鮭をわずかに粕を使った特製の合わせ味噌に漬けたものを焼いています。
Q 粕を使った味噌味の焼き魚という事ですね?
A そうですね。庄内ではこの味噌粕に漬ける習慣が伝統の料理や文化になっていますから、漬け用の美味しい合わせ味噌を自分なりの調合で決めておくと、鮭など魚だけではなく豚肉や牛肉なんかにも使えて手軽に庄内の味を再現する事が出来ます。ぜひご家庭でも試してみて下さい。ここでは焼き栗に銀杏と白花豆、焼魚の口直しにサッパリめの甘酢に漬けたパプリカと茗荷を添えてみました。

_ありがとうございました。
posted by 石狩屋旅館NEWS at 17:52| 鶴岡の食あれこれ


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